2008年04月18日

歌姫 ディーヴァ

 映画「マリア・カラス 最後の恋」を観に行った。以前から名前は有名で知っていたが、彼女の歌をじっくり聴いたことがなく、そして彼女の生涯も知らなかった。もうすでに、オペラ界では有名であったマリアは、船舶王オナシスにオペラ歌手ではないマリア自身を愛していると言われ、恋におちる。プロデューサであった夫とも別れ、オペラも一時期すべて捨てて彼についていこうとするが、流産をし、オナシスの女性関係で、うつの状態に陥ってしまう。その後またオペラ界に戻るが、今度は声を失うのである。こんな彼女の人生は、本当に悲劇といえばそうかもしれない。がしかし彼女は、人生というもを全うしたと思う。歌だけでは満足できず、誰かを心から愛することも彼女には必要であったのだから。
 さっそくDVD・CDを購入して、本人が歌っているのを初めて聴いた。ソプラノであるが、その声は深く、情感豊かで、その歌劇の役への思い入れ半端ではなかった。中でも私が一番すきなのは、プッチーニのトスカより「歌に生き愛に生き」と蝶々婦人の「ある晴れた日に」である。この2曲に関しては聴く度に涙が流れます。彼女の晩年、若い頃に歌った歌劇カルメンの声の吹きかえで映画を撮ることになったのだが本当の自分の声でないのが納得いがず、上映を中止させる。そこまで自分や観客を偽ることが、」出来なかったという事が、真の芸術への信念を感じさせられる。
 同じディーヴァ(歌姫)つながりで、この前セリーヌ・ディオンのコンサートに行きました。大阪城ホールだったので、無茶苦茶広かったけれどもやはり生の声は素晴らしかったです。声量もすごいし、すごくパワーをもらいました。一児の母で世界ツアーをしているなんて、生意気にも私の目指すところですね~。なんちゃって~。

2008年01月12日

カンテ

 私の好きなカンタオールといえば、ホセ・メルセ、エル・ペレ、グアディアナ、チャノ・ロバート。カンタオーラはレメディオス・アマジャ、ニーニャ・パストーリ、モンセ・コルテスです。
 今は、CDもポップス調なものが多くなって、聴きやすくて格好良いのがたくさんありますが、たまには、伝統的な"ど”フラメンコを聴きたくなる時があります。そんな時は、たくさんある昔からのCDを引っ張り出してきて、聴くのです。
 ホセ・メルセの粘りと迫力のあるソレアとファンダンゴが大好きで、曲を聴くたび、あの食べられそうなくらいのおおきな口で歌っている姿を頭に描きます。エル・ペレのアレグリアスも何とも言えなく心が躍ります。声は細いが、繊細で技巧派だと言えます。チャノ・ロバートのアレグリアスもグラシアの宝庫で、スペインで見たマティルデ・コラルとのコラボレーションは、あまりの一体感に感動で、会場は「ole!」の嵐でした。
 私のカンテに対する愛情は、まだまだ計り知れません・・・。若かりし頃、私が踊っていたタブラオでは、カンテなしのギターのみで踊ることが多く、歌の部分では、心の中で歌いながら踊っていたこともあり、その反動もあって、カンテへの執着が強いのだと思います。だから今の私の中では、バイレ、イコール、カンテなのです。
 カンテを聴きながら踊るのは最初難しいですが、だんだん慣れてきます。コンパスの中で少しうねりのようなものがあって、解りにくいときもありますが、コンパスがメトロノームのように単調に刻まれただけのものと違うということを頭において大きな流れを大切にすると良いです。
 歌の意味などは、詩的なのでスペイン語がわかっても理解に苦しむ歌詞もあります。そこには、昔からの名高いアーチストの事を歌ったものや戦争の事、愛の詩、ジプシーの苦悩、母に対する想いなどが、綴られています。たまにブレリアなどでは、少しおどけた面白いものもあります。
 スタジオでも振りが半分終わったくらいで、それぞれの曲のよく歌われているカンテを知る時間を設けようとも思っています。
 それでフラメンコをより深く知って深い踊りが出来るようになるでしょう!

2007年11月14日

カルメン・モーラ

 好きなアルティスタの一人で、自分の踊りに強く影響を与えたのが、今は亡きカルメン・モーラです。久しぶりに棚の奥に眠っていた彼女のビデオを観て、14年前に初めてこのビデオを観て彼女の踊りを知り、目から鱗だったのを思い出しました。背中から伸びる長いブラソ(腕)、床にすいつくような重心、心地よいサパテアード。たくさんの広がりを持つ表現力。彼女のティエントスとアレグリアスはビデオが擦り切れるほど、何回も観たのを憶えています。
 夫、マリオ・マジャの“Ay Hondo”というヒターノ(ジプシー)の苦悩を描いた作品にも共演しており、二人のパレハの部分は息がピッタリで、踊りのない場面の演技などもとても上手いのです。
 カルメンのブラソには、その時代の踊り手があまり使わない動きを使っていたり、ブエルタにもバレエ的な要素が入っていたりします。
 彼女はこの時代のフラメンコの開拓者の一人ではなかったかと思います。その娘、べレン・マジャが現代のフラメンコの開拓者であるように・・・。
 久しぶりに、忘れかけていた何かを見つけたような感覚でした。常に進化し続けるフラメンコ。私も新しいことを観ていき、進化し続けたいですが、前ばかりを見ず、たまには、後ろを振り返って、素晴らしいアルティスタが残してくれたものを忘れず進んでいきたいと思っています。

2007年09月26日

アロマ

 今、アロマオイルにはまっています。昔から香りのあるものなら何でも好きで、小さい頃から、香り玉とか、香りのする消しゴムとかを集めていました。
 鼻は結構利くほうで、食べ物の匂いとかはもちろんのこと、本の印刷の匂いも嗅ぎ分けるほどの達人?でした。ここまでくると、マニアックですよね。
 去年くらいから、スタジオの生徒さんで、アロマセラピストの西山さんのアドバイスもあってアロマに興味を持ち始めました。色々な植物から取れたピュアなオイルはそれぞれ独自の香りがあり、本当に癒されます。
 西山さんは、ご自宅でフェイシャルや、ボディトリートメントをされています。私もたまに行かせてもらいますが、あまりに気持ちが良くて、口を開けて寝てしまうほど......。そして、それぞれのオイルを嗅がせて頂いたり、その効能など教えてもらえます。昔のヨーロッパでは、東洋の漢方のように、病気の治療にも使われてきたそうです。
 私の好きな香りは、ラベンダーとローズマリーとフランキンセンスです。ホホバオイルと混ぜてマッサージしたりします。クラスなどの前にはローズマリー、眠る前はラベンダーやフランキンセンをつけます。フランキンセンスは別名、乳香と呼ばれ、心の奥まで届くような深い香りです。
 キリスト教の話になりますが、聖母マリアがイエス様を出産したと時に3人の博士がそれぞれ貢ぎ物を捧げたのですが、その中の一人が乳香を捧げたと言われています。その他のオイルもそれぞれ古い歴史があるようです。これからも、もっともっと香りの世界を楽しんでいきたいです。
 

2007年08月15日

Festival del Flamenco 2007

 発表会お疲れ様でした!後ろでパルマを叩いていても、みんなの緊張が伝わってきて、ハラハラドキドキでした。私もみんなと一緒になって踊ってる気持ちでした。
 特にセビジャーナスやファンダンゴの初心者を観ていると、7歳の頃の私の初舞台を思い出しました。
クラシックバレエの発表会で「くるみ割り人形」の中のねずみ役でした。振りが全然覚えられず、前の子の背中を見ながら、ついて行っただけでした。後でビデオで見ると、私だけ他の子より身体が大きく、それがうろちょろしていて、なんともぶざまでしたが....。
 そんな不器用な私でしたが、何年もの舞台経験で振りを覚えるのも、その頃よりは早くなりました。ハハハ。人それぞれ覚えの早い人、遅い人あると思いますが、結果良ければすべて良し!です。だから焦らないでね!
 毎年発表会を観ていて思うのですが、一人一人の踊りは確実に伸びてますね。努力家が多いのかなって思います。
 新しい振りを踊りこなすのは、並大抵の努力では出来ません。日常の忙しさの中を週に一回でもスタジオに足を運んで来てくださるのも感謝です。
 そして、発表会によってフラメンコの楽しさを感じてもらえるのが一番嬉しいです。また来年、発表会頑張りましょうね。

2007年07月05日

ロダン

 1ヶ月程前、兵庫県立美術館にロダンの作品を観に行きました。以前に訪れたイタリアのフィレンツェにあるミケランジェロの彫刻を観て以来、彫刻が大好きになりました。あの今にも動き出しそうな生命の息吹を感じさせる肖像は忘れられません。
 ロダンは近代の彫刻家であるにも関わらずミケランジェロの彫刻を思わすような、肉体美やスケールの大きさが感じられます。
 私が心に残っている作品の中の「考える人」は、ロダン自身の姿だそうで、それは、様々な苦悩に
心を痛めている姿のように見えました。
 「フギットアモール」という作品は、男女が背中合わせで抱き合っていて、(想像するのは難しいでしょうが・・・)それは、妻がいたロダンと彼の教え子のカミーユとのかなわない不倫の愛を表現したように見えました。
 ロダンの作品には、明よりも暗が感じられるものが多く、何かフラメンコにも共通しているように思われます。彫刻には、時に舞踊のヒントになるような動きや、その作品から発する空気(オーラ)のようなものが感じられるのです。
 彫刻は形で残せて、舞踊は形で残せない芸術ですが、人の心に響かせて伝えていく上で全く同じなんだと改めて痛感しました。

2007年06月01日

ビセンテ・アミーゴ

 この間の休日、久々に一人でメリケンパークまで散歩に出かけました。私は海が大好きなので、(泳ぐのは苦手ですが)ボ~と海を眺めていました。
 その時に聴いていたCDがビセンテ・アミーゴの”un momento en el sonido"でした。一年前に購入してから長い間、聴いてなかったので、久しぶりでした。
 私がビセンテの曲を初めて聴いたのは、16歳か17歳の時で、彼の大阪での初来日コンサートでした。今までのフラメンコをくつがえすような音と、メロディーに鳥肌がたったのを憶えています。その後、何度かスペインへ行っても、番組のテーマソングなどに起用されていて、ちょっとポピュラーになりすぎたのかなあ、と少し残念に感じたこともありました。
 そんなことを思い出しつつも、CDを聴いていると、何曲目かにソレアが鳴り響きました。あの初めて彼の曲を聴いた時と、同じ感動が私の心をつらぬきました。
 目の前に見る海の寄せては引くさざ波がソレアの音色と相まって、言葉にならないものが込み上げてきて、自然と涙があふれていました。
 今まで、私の中では、海といえばアレグリアスの曲が浮かんでいたのですが、もうこれからは、ビセンテのソレアですね。